法務局に預ける「遺言書保管制度」を税理士が中学生にもわかるように徹底解説!
| 「自分が亡くなった後、家族が遺産相続で揉めないように遺言書を書いておこう」 そう考えて、机の引き出しや金庫にそっと手書きの遺言書を保管していませんか? 実は、良かれと思って自宅に保管したその手書き遺言(自筆証書遺言)、残されたご家族に「ものすごく面倒な手続き」という重い負担を背負わせることになってしまいます! 最悪の場合、せっかく書いた遺言書が「無効」になってしまうことも……。 この記事では、手書きの遺言書を自宅に置くリスクと、法務局に預けるだけでその悩みをすべて解決できる超おトクな「遺言書保管制度」について、日本一親切な専門家がどこよりも分かりやすく解説します! |
1. なぜ手書きの遺言書を「自宅に保管」してはダメなのか?
手書きの遺言書(専門用語で「自筆証書遺言」といいます)を自分で書いて、そのまま自宅の机の引き出しや金庫にしまっておく人、本当に多いです。
「タダで今すぐ書けるし、いつでも書き直せるから一番ラクだよね」と思うかもしれません。
でも、これは残される家族からすると「トラブルの火種」でしかないのです。
自宅保管の3大リスク
- ① 家族が気づかない、または無くしてしまうリスク:せっかく心を込めて遺言書を書いても、本人が亡くなった後に家族が見つけられなければ、ただの「落書き」と同じになってしまいます。また、大掃除や引っ越しのタイミングで、大切な遺言書を間違えて捨ててしまう悲劇も実際に起こっています。
- ② 誰かに都合よく書き換えられたり、破られたりするリスク:例えば、長男に不利な内容が書かれていた場合、それを見つけた長男が「こんなものはなかったことにしよう」とコッソリ破り捨ててしまったり、都合のいいように書き換えてしまう(改ざん)危険性があります。
- ③ 手続きが超面倒な「検認(けんにん)」が必要になるリスク:これこそが、残された家族に最大の負担をかける「最大の壁」です。以下で詳しく説明します。
[画像:自宅保管された遺言書が抱える3大リスクのイメージイラスト
(キャプション:自宅保管は「紛失・改ざん・面倒な手続き」の温床に!)]
2. 家族を苦しめる謎の手続き「検認(けんにん)」とは?
自宅で遺言書が見つかった場合、家族はすぐにその中身を見てはいけません!
「あ、お父さんの遺言書だ!開けてみよう」とペーパーナイフで封を切った瞬間、なんと法律違反(5万円以下の過料=罰金のようなもの)になってしまいます。
自宅で見つかった手書きの遺言書は、必ず家庭裁判所に持って行って「検認(けんにん)」という手続きを受けなければなりません。
【例え話】お小遣い帳を裁判所に提出するようなもの?
検認とは、簡単に言うと「裁判官の目の前で遺言書をオープンし、『確かにこの日に、この内容で遺言書が存在していましたよ』という証拠写真をパシャリと撮って記録を残す手続き」です。
中身が正しいかどうかを判断してくれるわけではなく、あくまで「今の状態」をキープしてこれ以上の書き換えを防ぐためのものです。
この手続きをするために、家族全員(相続人全員)の戸籍謄本を山のように集め、裁判所に予約を取り、平日に相続人全員が裁判所に呼び出されます。書類集めから実際の検認日まで、早くても1ヶ月〜数ヶ月もの時間がかかってしまいます。その間、亡くなった方の銀行口座は凍結されたままで、お金をおろすことすらできません。
【一目でわかる比較表】自宅保管 vs 法務局保管
| 比較ポイント | 自宅で保管(自筆証書遺言) | 法務局に預ける(遺言書保管制度) |
| 遺言書の紛失・廃棄 | 常にリスクあり(見つからないことも) | 法務局が原本を保管するためリスクゼロ! |
| 誰かによる改ざん | 書き換えや破棄の危険あり | デジタルデータでも管理され絶対安全! |
| 家庭裁判所の検認 | 【必須】(数ヶ月かかり、家族に大負担) | 【完全に不要!】(すぐ相続手続き可能) |
| 遺言書の書き方チェック | なし(形式不備で無効になるリスクあり) | 法務局の職員が形式をその場でチェック! |
| 費用(手数料) | 0円(ただし検認手続きで数万円かかる) | 1通あたりたったの「3,900円」のみ! |
3. 法務局の「遺言書保管制度」をおすすめするこれだけの理由
ここまでお伝えした「自宅保管のデメリット」をすべて消し去り、さらに驚くほど安く、確実にお子さんや奥様に遺産を引き継げる公的な神サービスが、2020年からスタートした法務局の「遺言書保管制度(自筆証書遺言書保管制度)」です。
メリット①:形式不備で「無効」になるのを防げる!
せっかく書いた手書きの遺言書も、「日付が書いていない」「ハンコが押されていない」といった、ほんの少しのルール違反で100%無効(ただの紙クズ)になってしまいます。
この保管制度を使うと、法務局の窓口の職員さんが「日付、お名前、ハンコは揃っていますね」と、法律的に正しい形式で書かれているかをその場で厳しくチェックしてくれます。
※ただし、遺言書の中身(『長男に100万円をあげる』といった具体的な分け方の内容)が法的に妥当かどうかまではチェックしてくれませんので、そこは税理士などのプロに相談するのが確実です。
メリット②:家庭裁判所の「検認」が100%不要に!
この制度を利用する最大のメリットがこれです。国(法務局)が「本人が書いて、本人が預けに来た本物の遺言書である」と証明して保管しているため、面倒な家庭裁判所の検認手続きが一切不要になります。
あなたが亡くなった後、家族は法務局から「遺言書預かってますよ」という通知をもらい、その場で遺言書を開いてすぐに銀行や不動産の名義変更手続きを進めることができます。大切な家族をお役所の面倒な手続きから守ることができるのです。
メリット③:費用がビックリするほど安い!
「でも、国にお願いするんだからお高いんでしょ?」と思うかもしれませんが、なんと保管にかかる費用は「1通あたり3,900円」だけです!
しかも、毎月の保管料などは一切かかりません。あなたが亡くなるまで、何十年でも3,900円だけで国が大切に守り続けてくれます。
4. 【超かんたん5ステップ】法務局に遺言書を預けるまでの流れ
■ ステップ 1:遺言書を手書きで作成する
用紙のサイズ(A4限定)や余白のルール(上5mm、下10mmなど)に従って、すべて自分の手で手書きします。※法務局のホームページに書きやすいテンプレートもあります。
■ ステップ 2:法務局のホームページで予約を取る
近くの法務局(遺言書保管所)へ行くための日時をネットや電話で予約します。予約なしで行くと受け付けてもらえませんので注意しましょう。
■ ステップ 3:必要書類と手数料(3,900円)を用意する
「自分で書いた遺言書(封はしないでおく)」「本籍地入りの住民票」「顔写真付きの本人確認書類(マイナンバーカードや免許証)」「手数料分の収入印紙」を用意します。
■ ステップ 4:本人が法務局の窓口へ行く
必ず「遺言を書いた本人」が直接法務局に行かなければなりません。代理人が代わりに持って行くことはできません。
■ ステップ 5:保管証を受け取って完了!
手続きが終わると、遺言書が法務局に保管されたことを示す「保管証」がもらえます。これで完了です!あとは家族に「法務局に預けてあるからね」と一言伝えておくだけでOKです。
5. 遺言書保管制度に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 預けた遺言書は、いつでも書き直したり、取り戻したりできますか?
A1. はい、いつでも可能です!
一度預けた遺言書を取り戻すこともできますし、内容を書き直してもう一度預け直すこともできます(その際は再度3,900円の手数料がかかります)。気が変わっても安心な仕組みになっています。
Q2. 遺言書を書いたことを秘密にしたいのですが、家族にバレずに預けられますか?
A2. 預ける段階では家族に知られることはありません。
ただし、あなたが亡くなった後には、家族(相続人)のうちの誰かが法務局に確認を求めたり、法務局から他の家族へ「遺言書が預けられていますよ」という連絡(通知)がいったりするため、最終的には必ず家族に伝わるようになっています。
Q3. 法務局に預けておけば、絶対に遺産の取り分で揉めることはありませんか?
A3. 残念ながら、揉めるリスクはゼロにはなりません。
法務局は「書き方(形式)」が合っているかは確認してくれますが、「誰に何をいくら分けるか」という中身の不公平さ(例えば、すべての財産を長男だけに譲り、次男にはゼロにするなど)までは関与してくれません。中身が不公平だと、いくら法務局に預けてあっても、後に家族間でドロ沼の裁判トラブルに発展することがあります。中身について本当に揉めないようにするためには、必ず事前に税理士などの専門家と「円満な分け方」をシミュレーションして作成することをおすすめします。
まとめ:家族を守る最初の一歩。悩んだらすぐにご相談ください!
手書きの遺言書を「自宅に置いておく」ことは、家族にとって大きなトラブルと手間の原因になります。
たった3,900円で一生の安心が手に入る「法務局の遺言書保管制度」をぜひ活用しましょう!
しかし、遺言書で本当に大切なのは「法律上正しい形式で書くこと」だけでなく、「大切な家族が、相続税で困らずに笑顔で分け合える内容にすること」です。
『我が家の場合はどれくらい相続税がかかるの?』『どう書けば子供たちが揉めずに済むの?』と少しでも不安に思われた方は、ぜひ当事務所までお気軽にご相談ください。
ご家族の状況に合わせた、日本一親切で丁寧なオーダーメイドのアドバイスをさせていただきます。
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