相続税という言葉を聞いたことがありますか?
ニュースやドラマで「相続争い」などが出てくることもありますよね。
でも、「そもそも相続税って何?」「いつ払うの?」「どうやって計算するの?」と疑問に思う人も多いでしょう。
この記事では、中学生でもわかるように、図のイメージを交えながら相続税の仕組みをやさしく解説します!
このページの目次
相続税とは?
相続税とは、亡くなった人(被相続人)の財産を受け取った人(相続人)が、その財産の一部を国に納める税金のことです。
つまり、「財産を引き継いだときにかかる税金」です。
【図1:相続の流れ(イメージ)】
おじいさん → (亡くなる) → 子ども・孫に財産がうつる → その財産に税金がかかる
相続税がかかる財産・かからない財産
相続税は、すべての財産にかかるわけではありません。
【相続税がかかる財産】
・現金、預貯金
・土地、家などの不動産
・株式、投資信託
・車、貴金属、美術品 など
【相続税がかからない財産】
・生命保険金の一部(非課税枠あり)
・葬儀費用として使われたお金
・墓地や仏壇などの祭祀財産
相続税がかかる人とかからない人
相続した人すべてが相続税を払うわけではありません。
相続税には「基礎控除(きそこうじょ)」という仕組みがあり、一定の金額までは税金がかかりません。
【図2:基礎控除の考え方】
基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数
例:法定相続人が3人の場合
→ 3,000万円 + 600万円 × 3 = 4,800万円
この金額までの財産なら相続税はかかりません。
相続税の計算の流れ
相続税は、次のようなステップで計算されます。
【図3:相続税の計算の流れ】
① 財産をすべてリストアップする
② 借金や葬儀費用を差し引く
③ 基礎控除額を引く
④ 残った額(課税対象額)に税率をかける
相続税の税率はどう決まる?
相続税の税率は、「もらう金額が多いほど高くなる」仕組みです。
これを「累進課税(るいしんかぜい)」と呼びます。
【相続税の速算表(令和6年現在)】
課税取得金額 税率 控除額
1,000万円以下 10% 0円
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円
相続税を少なくするための工夫(節税対策)
相続税は、正しく準備すれば減らすこともできます。
・生前贈与を活用する(年間110万円までは非課税)
・生命保険の非課税枠を活用する(500万円×法定相続人の数まで非課税)
・配偶者控除(最大1億6,000万円まで非課税)
・不動産を活用して評価額を下げる
・遺言書を作成してトラブルを防ぐ
まとめ:相続税は「早めの理解」と「準備」が大切
相続税は、亡くなったあとだけの問題ではありません。
生きているうちから準備をしておくことで、家族の負担を減らすことができます。
まずは「どんな財産があるか」を把握し、「基礎控除の範囲内に収まるか」を確認しましょう。
不安なときは税理士など専門家に相談するのもおすすめです。
早めの理解と準備で、家族が安心できる相続を目指しましょう!
